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2005.05.01

ガオグライの不思議発見 その2

ガオグライの不思議発見 その2 ガオグライは英雄か神獣か
"แก่นนรสิงห์" の นรสิงห์ とは何ぞや

ก้าวไกล แก่นนรสิงห์ 、ก้าว-ไกล は、「歩み(ステップ)」+「遠くへ」=「どこまでも進む」さて、今回はแก่นนรสิงห์ にスポットライトをあててみることにした。

แก่นนรสิงห์แก่นは「中心になるもの、あるいは本質」という意味。彼の故郷はイサーンのコンケン、ของแก่น、ゲーンノラシンのゲーンがそれだ。では、後半の「ノラシン」を見ていこう。

นรสิงห์นร 「人(特に男)」と สิงห์ 「獅子」。เบียรตรา สิงห์ といえば、Singha Beer。のどが渇いてきたかな?この「人と獅子」という意味のนรสิงห์、赤い分厚い辞書、冨田竹二郎編の『タイ日大辞典』で調べてみると、[獅子の如き心の人、最高の武人;【仏】仏陀;【インド神話】半人半獅子の動物;ヴィシュヌ神の第八化身]とある。獅子の如き心を持った最高の武人。これぞまさしくガオグライ・ゲーンノラシンそのものではないか。ガオグライに栄光あれ!

krishna

と終えるわけにはいかないおもしろいことに遭遇したのだ。この辞書にนรสิงห์ はヴィシュヌ神の第八化身とある。一般的に第八化身とは Krishuna のこと。クリシュナは女性にとてもモテる英雄だが、水浴びしている人の服を隠したり、人妻にちょっかいを出したりと、ちょっとほめられないところもある。しかし、恋人ルクミニー姫の兄に嫌われ、兄の策略で別の人のもとへ嫁がされる寸前のルクミニー姫を奪い取って駆け落ちするところはやっぱり、女性がキャァキャァ言いそう。(←がクリシュナ)

第四化身のヌリシンハ(ノラシンハ)がいる。นรสิงห์ [noorasing]、どう見ても、ノラシンと同語源。[Narasimha] はNara 「人]+ simha 「ライオン]で、顔がライオン、体が人間の姿をしている。ノラシンハは悪魔 ヒラニヤカシプを退治する、人間でも動物でもない神獣。「神にも、アスラ(魔神)にも、人間にも、獣にも殺されない」 ヒラニヤカシプをやっつけたのがこの半人半獅子のノラシンハだ。このへんの話はとてもおもしろそうだ。(↓がノラシンハ)

narasimha

さて、ガオグライ・ゲーンノラシンに話を戻して考えてみると、女にうつつを抜かすクリシュナと言うよりは、彼にしか倒せないファイターを倒すと言う点で、ノラシンハそのものだとしか思えないのだが、本当にクリシュナと นรสิงห์ は関係があるのだろうか?辞書にはクリシュナのクの字も出てこない。ただ、第八化身とあるだけだから、私が話を面白くするために引っ張ってきた可能性も考えられるが、ガオグライにかこつけてラーマーヤナ、マハーバーラタでも読んでみようかという気になれば、それでいいのではないかと、そう思うことにしよう。

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コメント

meewさん
はじめまして。
ガオグライのファン暦はとても浅いのですが、毎回とても楽しく読んでおりました。

今回の「不思議発見」とても興味深く、コメントせずにはいられず思わず書き込みしてしまいました。

タイ語、本当に奥が深くもう細々と10年くらいやってますけど一向に…
ここまで色々とお調べになられて本当にスゴイ!
です。
これからも色々なガオ情報の発信、よろしくお願いします。
私も万が一何か情報得ましたら書き込みさせていただきますので。m(__)m

投稿: laximi | 2005.05.02 00:17

laximi さん、こんばんは。
いらしてくださって、ありがとうございます。

無理やりにガオグライに関係づけてる節もありますが、お許しください。こうでもしないと、タイ語を覚えないので・・・。私のタイ語学習暦も独学で8年目に突入しました。拘束時間だけは長いんですけどね。実働時間は・・・。

今日の(おっと、昨日の)K-1 world GP 2005 in Las Vegas に、ちょっとだけガオグライが映ってましたね。あれだけでも、けっこううれしかったです。日本で、一緒に観てたかも知れないな、なんて思いました。

また、遊びに来てください。

投稿: meew | 2005.05.02 00:39

meewさんとても興味深い話を教えてくれてありがとうございます。好きだな~この手の話!
ところで、K-1 world GP 2005 in Las Vegas
王者レミー・ボンヤスキーにマイティー・モーが勝ってしまった!これはすごい事ですよね?そのマイティー・モーにKO勝ちしているガオグライにも王者になる確率があるって事ですよね!いやでもしかしすごい試合でした。ガオグライ、このマイティー・モーに勝ったんだ~。と少し信じがたいほど強烈なぶつかり合い。次モーと当たったら殺されやしないかしら。心配。

投稿: かず | 2005.05.02 01:52

素晴らしい言語学的分析です!ガオグライへのこういう焦点の当て方はmeewさんならではですね。感動です。
かずさんの情報、マジですか?つまり、ガオグライ>マイティー・モー>ボンヤスキーってことですかね。

投稿: しょちょう | 2005.05.02 06:47

>かずさん、しょちょうさん
おはようございます。
レミーに勝ったマイティモーに勝ったガオグライ。すごいですね。でもそうすると、ガオグライに勝った武蔵、さらにはガオグライに勝った武田幸三なんていう図式は・・・考えないことにしましょう。
昨夜はガオグライもテレビを見ていたんでしょうか。

投稿: meew | 2005.05.02 07:45

うーんなるほど・・・私も今、聴講生として通っている大学で、「インド文学」という授業をとりはじめましたが、もう膨大、複雑怪奇すぎて、なにがなにやら・・・とくに神様!「マハーバーラタ」はピーター・ブルック演出の演劇になりましたよね。ビデオないのかな?まあ、タイ文学の授業に行くと、わがやに帰ったようにほっとする日々です。
タイポップスの訳、いいですね!
ただ、気になるのは著作権の侵害。
タイはどうかわかりませんが、たとえば、ハリー・ポッターファンサイトでは、翻訳権は松岡佑子さんだけにあるので、自分なりの翻訳文はのせてはいけないというのが、共通了解事項になっているみたいです。同じように、NHK「おかあさんといっしょ」ファンサイトでも、出てくる歌の歌詞は引用もいけないというサイトもあるんですよ。
ともあれ、タイポップスにある抒情は、現代タイ文学にも共通しているので、並行して調べてみたいと思ってたんです!

投稿: チョムプー | 2005.05.02 10:00

>meewさん
すごいです!タイ語ゎ奥が深いですっっ!!私にはちょっと難しい内容でしたが、なんとか理解しました!(バカなんで・・・(汗))
K-1WGP2005inラスベガス見ましたよ!ガオグライちょっと、ほんのちょっと出てましたねっ!あ、知ってるかもしれませんが、最初のオープニングに流れる音楽でむっちゃかっこよくK-1選手がでてくる部分あるじゃないですか!そこにもガオグライは黄色いトランクスでキックしてるのが出てるんですょ~^^一瞬ですが・・・。ビデオに撮った時、一時停止して「かっこい~~vv」って見てました(笑)
>しょちょうさん
ガオグライはモーよりも強いですよね!でも、レミーと戦ったことがないから、ガオグライ>モー>レミーとは言えないですねぇ。でも、ガオグライなら勝てるかもっ!!!なんと言ってもディフェンス&スピードがありますからねv

投稿: 匿名希望 | 2005.05.02 16:43

>チョムプーさん
インド文学は付け焼刃です。でも、いつか読もうと思います。
著作権のことは考えていませんでした。重大な事を知らせてくれてありがとうございます。何らかのステップを踏んでからでないと、やっぱりまずいでしょうね。検討します。

>匿名希望さん
黄色いトランクスですか。最初のところは見てなかったので、後で見てみます。レミーとマイティ・モーの試合のところから見始めたんです。ちょっとだけだけど、映ってましたね。

投稿: meew | 2005.05.02 19:35

今思いついたのですが、私のブログからリンクしているタイ映画の白田麻子さんがくわしいかもしれません。もしご用意がととのったら、質問されたらいいかもしれませんよ。
私もタイポップスの訳があれば、楽しみにしてるんですー。
それと、下のコメントのお返事ですが、タイでは今は進学熱と学歴熱が高いのでどうかわかりませんが、確かに少し前まではプールもなく、水泳の授業もなかったようです。水路や運河の近くの子どもは泳げますが、たとえば東北タイ、北タイなどでは泳げないタイ人もたくさんいたようです。
ただし、カセサート大学にはりっぱな競技用プールがあって、日本のCM撮影にも使われています。だから、どこかでは、教えられているはず。
バンコク日本人学校は1年中週1回プールの授業があり、また日本人の住むマンションはプール付きで、タイ人指導員(ほら泳げるヒトが)が教えに来てくれるので、みんな500~600メートルはかるく泳げるようになるので、日本から赴任したばかりの先生は驚かれます。
あと、わたしは、今となっては、さっぱりタイ語しゃべれませんー。使わないと、そしてヒッシにならないとだめ!

投稿: チョムプー | 2005.05.02 20:31

>チョムプーさん
教えていただいてありがとうございました!よく分かりました!500~600mですか!続けて泳ぐのはちょっとしんどいですねぇ。カセサート大学ですか!聞いたことないですが、行って泳いでみたいです(*^皿^*)
>meewさん
私の説明わかりましたか??すみません、話下手なんで(汗)よく親に「あんた日本語もちゃんとしゃべれへんのにタイ語とか無理やで」なんて・・・(苦笑)とにかく黄色いトランクスです!むっちゃ一瞬なんですが。「がん見」してみてください(笑)最初のなんかマイティーが出て「KO」とかいう字が出て・・・ごめんなさい、自分でも何言ってるかわかりません(汗)とにかく最初の方にあります!!!!!すみません。

投稿: 匿名希望 | 2005.05.03 12:29

匿名希望さん

何度も何度も見たんですが、よくわかりません。「黄色いトランクス」のキーワードを頭の中にインプットして「ガン見」しました。なんとなく黄色いトランクスの人が見えたので、もう、必死で、静止画像を取り込みました。スロー再生して、それでも何回も何回もクリックして、やっとそれらしき画像を取り込むことができました。画像を最新の記事に載せたので、これで正しいかどうか、教えてください。

これを瞬時に見つけることができるなんて、すごいですねぇ。

ところで、お母様の言ってることは正しいですよ。・・・「あんた日本語もちゃんとしゃべれへんのにタイ語とか無理やで」・・・匿名希望さんがちゃんと喋れるかどうかじゃなくて、母語がきちんとしていない人は外国語もをきちんと話せません。日本語(母語)で表現できる事しか外国語でも表現できないんですから。何語であれ、外国語が上手になるためには、母語を完成させることが必要だというのが私の考えです。ということで、国語の勉強も頑張ってね。

投稿: meew | 2005.05.03 14:38

>meewさん
そうですね、頑張ります(汗)じっくり考えて文を作るのは得意なんですが、すぐに出てこないんですよね・・・。困ったもんです。。。
トランクスのやつ、載せてもらってありがとうございました!うれしいですっ!私も最初見たとき、「あれ?あれはガオグライちゃう?」って思ってボタちゃん(フランソワ・ボタ)の次に出てくるガオグライに気付きました!それ以来、K-1が始まると最初の部分は絶対見るようにしてます(笑)

投稿: 匿名希望 | 2005.05.03 14:53

やっぱり、あれでしたか。でも、本当によくわかりましたね。すごいです。

投稿: meew | 2005.05.03 15:18

今日、図書館にいってタイに関する本を探してみたら、「マハーバーラタ戦記」という読みやすそうな本を見つけたので借りてきました。通勤途中にでも読んでみようと思います。タイに関する物で面白い本があったら教えて下さい。

投稿: ひら | 2005.05.03 23:10

ひらさん、マハーバーラタやラーマーヤナの類は敷居が高くて、なかなか手が出せないんですが、いつかチャレンジしてみたいと思っています。

タイに関する本はたくさん出ていますが、タイ文学というのは実はそう多くはないんです。この辺の話はチョムプーさんが詳しいんですが、私のお勧めの本を紹介させてください。
「タイからの手紙」(上)(下)ボータン著、冨田竹ニ郎訳 勁草書房
タイに住む華僑の生活を描いています。手に入りにくい本ですが、図書館にならおいてあるかもしれません。
それから「メナムの残照」。日本人小堀とタイ人アンスマリンの涙なくして読めない物語です。

投稿: meew | 2005.05.04 10:48

タイの本といえば、すっごくおすすめ!なのがウィン・リヨウワーリン『インモラル・アンリアル』。まったく新しい現代のタイの若者をいろいろな手法で描いています!
短編だけど、おもしろいし、読みやすいです。
バンコクの若者ってこんなこと考えてるんだーとわかります。
あと、コミックスで、ウィスット・ポンニミット『エブリバディエブリシング』が日本で日本語で出版されています。今私のブログでも紹介していますー。これも、タイの若者や子どもの生活をハートフルに描いています。
図書館にリクエストしたら、取り寄せてくれると思います。ちなみに、翻訳されている先生に今ならっていますー。
タイ文学は、図書館にいったら、トヨタ財団後援による「タイ叢書 文学選シリーズ」という白い表紙の本があって(井村文化事業出版社)、たくさん出ていますが(上の『タイからの手紙』もそうです)、けっこうどれも、読みやすいとはいえないんですよ。註も多いし・・・
その中でも、タイの中学生の国語の副読本となっているのが、カムプーン・ブンタウィーの『東北タイの子』です。これは映画化されて、ビデオにもなっています。
私がお近くにいたら、出張「タイの絵本」講義に行けるのですが~~~。

投稿: チョムプー | 2005.05.04 20:39

いいですねぇ、講義受けたいですね~。私は子供の頃から読書は大好きで、母親が言うにはお菓子コーナーよりも本屋の前で「買ってくれ~(泣)」と言ってたらしいんです。今でも興味を持った本は漫画・小説問わず買うか借りるかして読んでます。私は大阪に住んでるんですがチョムプーさんは大阪にいらっしゃるんですか?

投稿: ひら | 2005.05.04 23:32

>チョムプーさん
『インモラル・アンリアル』と『エブリバディエブリシング』は、必ず読もうと思っています。
ひょっとしてチョムプーさんの先生は宇○先生ですか?猫がお好きだと聞いたんですけど。
タイ関係の本で、井村文化事業出版社の本は今は入手できないと思いす。もっとも勁草書房の方も、見かけたらその次はないから手に入れておかなくては・・・と思っていますけど。それにしても・・・高い。

>ひらさん
ひらさんは関西ですか。私は関東なんです。ちょっと遠いですね。

投稿: meew | 2005.05.05 01:24

ひらさん、本がお好きなら、「井村文化事業社」シリーズだいじょうぶ!オッケーですよ。とにかく字と註が多いんですが、わしわし読めると思います~~。
それだったら、ククリット・プラモートの「王朝年代記」4巻か5巻くらいありますが、王室で働く美女の数奇な運命を華麗に描いていて、おもしろいです。
「タイからの手紙」の作者ボータン(筆名、牡丹のことですね)さんは、ご主人のウィリヤ・シリシンさんとともにタイで子どもの本の出版社をつくっていて、二人とも子どもの本も書いていますよ。かなり大手出版社です。翻訳はありませんが・・・(タイの絵本の翻訳はほとんど無いに等しいです。図書館所蔵専用の本が何冊かある程度で)この本も主人公の顔をガオグライちゃんに思い浮かべて読むとなおいっそうはかどるかと・・・(ガオちゃん中華系じゃないけど)

投稿: チョムプー | 2005.05.05 11:33

meewさん、チョムプーさん
たくさんの情報ありがとうございます。
いま読んでる本を読み終えたらさっそく図書館で探してみたいと思います。そしてここ2~3日おろそかになっているタイ語の勉強もしっかりやらんといかんなぁ。

投稿: ひら | 2005.05.05 22:53

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